☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
しばらくして玄関の扉が開く音がした。
それから、リビングに入ってきた珠莉。
俺を見て目を見開いた。
「おかえり」
なんでいるのと言いそうな顔をしていた。
「今日はどこに行ってたんだ?」
「えっと……理恵さんと買い物……」
多分それはほんとだろう。
いつも嘘つくときは視線をキョロキョロさせるけどそれがない。
「そうか………
じゃあ、今朝、輝秋の車に乗ってたのはどうしてだ……?」
そう言うとハッとしてこっちを見た。
「なあ?どこに行ったんだ?」
珠莉からは微かにコーヒーの匂いがする。
どこに行ってた?
「し、章ちゃんのカフェに………」
聞くと珠莉はそう答えた。
ショウちゃん……って誰だよ………
初めて聞いた名前……
「"ショウちゃん"って男か?」
「うん」
ショウちゃんってやつのカフェに行って何してたんだよ。