アイドルな王子様
 な…っ なんで!?

 なにがどうして、たったの2時間でいきなりこんなに変貌しちゃうの!?


「ひっでーよな。さっきから俺の目の前を素通りしちゃってさ。何をきょろきょろさがしてたんだよ?」

「だって、聖夜さん…」


 別人かってくらいに小綺麗になっちゃってるよ?


「いきなり、そんな身綺麗にされても…わかんないよ」

「判れよ」

「いや、フツーに想像出来ませんて。…って、どうして突然変身モードなの?」


 上から下から見回す私を、聖夜さんは軽く小突いてから照れくさそうに、ちょっと忌々しそうに云った。


「民宿の娘が札幌で美容師やってるんだけど、丁度帰省しててね。その娘とは昔から顔馴染みだったもんだから…」

「うんうん…で?」

「これから女の子と食事に行くっつったら『そんな小汚いナリじゃ駄目だ』って無理矢理…切られた」


 恥ずかしそうに聖夜さんはそっぽを向く。

 そんな姿がたまらなく可愛くて、私は思わず噴き出してしまった。


「笑うなって!」




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