砂時計




私は何とかして


助けを呼ぼうとした。





「はぁ、はぁ。誰かたすけ...」



でも、うまく喋れない。




無残にも弘樹の


足からは骨があらわになっていた。


これがことの重大さを


物語っている。




「弘樹!!弘樹!!」


何度も呼んでも


反応はなかった。



「お兄ちゃん!!」


凛ちゃんも叫ぶが


弘樹には届くわけがない。






私は何もできなかった。



ちがう。



何もしなかったんだ。












< 24 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop