空の上のキミ。
気付いたらあたしの体中いっぱい、キミの涙で濡れていた。
キミとの、色とりどりの思い出に、溢れていた。
初めて出会ったあの雪の日。
白い毛布にくるまったキミは、藍色の瞳にあたしを映してた。
しっかりと、力強く。
震える小さな体とは裏腹に、強い強い瞳で、しっかりとあたしを見据えてた。
白い雪と、まっさらなあたしと、キミとの
白一色の思い出。
春の真ん中の、暖かい日差しの中で過ごしたあの日。
キミの鼻の上に、嬉しそうに踊る桜の花びらが舞い降りた。
そんな事気付かないキミは、桜の花びらよりも嬉しそうに、あたしの周りを駆け回った。
桜が舞い散る公園で
淡いピンク色をした、大切な思い出。