嘘つきな君からのキス
三神君は何だって平気でやってのけるような人だ。
今は放課後で人がいないと言っても、ここは廊下だ。公衆の面前だ。
「おま、三神!!」
簡潔に言おう。
三神君は廊下に膝をついて私の膝に唇を寄せたのだ。
「ひっ……!」
「怪我、良くなるおまじない」
何て言って平然としている三神君と対照的に、私は驚いてガクンと膝が折れ、尻餅をついてしまった。
「……もう一回言うけど、真島、俺、忙しいから」
突っかかってくるなと言いたいばかりに、嘘の言葉を再び単語を強調するように言い放った。
「……」
そう言い放たれた真島君は何も言わずに、只、着いていけないといったような表情を浮かべて去って行ったのだった。