天使がくれたもの(全編公開にします)
「そういえば・・・もう何も思わん。・・・すごい、知らん間に未練なくなってるわ」


そうつぶやくと、彼は髪の毛をグイッと後ろに引っ張った。


「よかったなっ!」


・・・逆さに映る彼を前に、舞はムッと眉をひそめた。


「何たくらんでんねん?」


優しくほほ笑む彼を、ジィーッとにらみつける。


「は?・・・何がな?」

「なんか、あんた今日優しい。・・・何かたくらんでるんやろ?」


舞は、逆さに映る彼の顔を、鋭くにらみ続けた。


「・・・ほっんまに可愛くない奴やなぁ!!・・・・・・あんなぁ、おまえこの前俺のあと追いかけて、心配かけてもたやろ? だから・・・悪かったなぁって・・・・・思ったから」
< 60 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop