ねぇ、まこと。
うれしくてうれしくて、携帯の充電が切れたとき、コンビニまで走ったのを、今でも覚えてるよ。

使い捨ての充電機を握りしめた顔は、たぶん、ニヤケてたんちゃうかな…。

本人は、もう忘れてるかなぁ?

仕事を終えたまことは、駅で待つあたしに初めて電話をかけてくれた。

「なんで、そこまで待ってくれるん?」

これが、あたしにくれた…第一声。

“こんな声…聞いたことない”

これが、声を聞いたときの第一印象。

高くないけど、低くもない。

男の声って全部同じように聞こえていたけど、まことの声は…特別だった。
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