無口な彼が残業する理由 新装版




目を覚ますと、うっすら夜が明けかけていた。

身体中が汗だくだ。

髪の毛は嫌にしっとりしているし、

着ていた部屋着は絞れそうなほど。

喉がカラカラだ。

何か、飲み物……。

水分を求めて体を起こすと、

おかしなことに気付いた。

ベッドの下に、誰かいる。

ゆっくり覗き込むと、

私のブランケットを被って寝息を立てている丸山くんだった。

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