無口な彼が残業する理由 新装版
簡単に自己紹介をして、
本題に入る。
「この度我々が立ち上げる新サイトは、主に女子中高生向けのファッションサイトです」
課長の声でサイトの趣旨説明が行われる。
私は横でパソコンを操作し、
課長が準備した映像を操作した。
「――という理由から、このサイトは毎週更新で全身1万円以内のコーディネートを提案し――」
私の作った企画書が、集まった全ての人の目に触れる。
「こちらの詳細は、企画者である神坂の方から説明いたします」
全員の視線が一斉に私へ向けられた。
ビビるな、私。
ずっとやりたかったことじゃない。
プレゼンはまだ、途中なの。
ここでみんなを納得させられなかったら、
1からやり直しなの。
私は深呼吸して、一度全員の顔を見た。
丸山くんが、穏やかな顔をしていた。