無口な彼が残業する理由 新装版
肩凝りの体操を終えて次は目の疲れを取るという顔の血行促進マッサージをしていると、
丸山くんが戻ってきた。
丸山くんは黙って私のところまで来て、
手に持っていた缶入りのミルクティーを私の机に置いた。
「どうぞ」
って言われた気がした。
「ありがとう」
「うん」
お礼を言って缶に手をかける。
丸山くんは手早く自分の缶コーヒーを開けていた。
一方の私は長い爪が邪魔してなかなか開封することができない。
すると。