無口な彼が残業する理由 新装版




新サイトが本格的に始動して、

我らがインターネット事業部に活気が増した。

と言っても、いつも気だるそうな青木がテキパキしていたり

無口で無表情で無愛想な丸山くんがイキイキしたりしているわけではない。

単純に、人数が増えたのだ。

今までの2倍に。

「狭い。狭すぎる」

青木がぼやくと、

「来月には部屋広げてくれるって言ってるじゃないですかー」

私の代わりに愛華ちゃんがしっかり突っ込んでくれる。

おかげで青木も退屈していないらしい。

「違うよ、あいつが来たからだ」

青木の視線の先には、新しく異動してきた社員たちの中で慣れない作業をしているもう一人の同期の姿があった。

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