【完】君しかいらない
はぁ~……そっか。


安元くんと同じクラスかぁ。


ポケーッとステージを眺めていると、ちょうど安元くんが表彰状を受けとるところだった。


安元くんは鬱陶しそうな顔で受け取ってる。


だけど、場内からは拍手や口笛の音が。


……何を表彰されたのかな。


あたしは近くに立っている先生に、聞いてみた。


「……文化祭で何か表彰されるようなこと、やったんですか?」


「そうなの。今年は粒ぞろいだったわ~」


「粒ぞろい……?」


「えぇ。特に、安元くんと森くんは……」


先生がそこまで言うと、近くにいた男の先生に、睨まれた。


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