【完】君しかいらない
そんなとき、幹事の大きな声が聞こえてくる。


「じゃー、肝試し始めまーす。とりあえず、1番から5番までこっち来て下さ~い」


えっ、もう始めるの!?


3番の二人はそれどころじゃないのに…。


あたし一人がオロオロしてると、突然安元くんが、春奈の手を取ってズンズンと歩き始めた。


その姿を見て、クラスのみんなは驚きを隠せない。






…だって、それもそのはず。


春奈の目は真っ赤だし、あの安元くんが…春奈の手を…握ってるんだよ?


あたしの胸は、一気にドキドキしてきた。





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