【完】君しかいらない
「バカッ!」


思いっきり、背中をたたかれた。


「やっぱダメか~、残念」


ヘヘッて笑ってると、愛梨ちゃんは自分の頬を両手でペチペチと叩いてる。


「も~、なんでそんなことばっかり言うの?さっき話してるときは、奏太くんって優しいなって思って、見直したのに……」


見直した…って、俺ってそんなイメージ悪い?


そっか…。


ま、普段から、愛梨ちゃんがイヤがってんのに、やたら抱きついたりしてるしな。







「俺、優しいよ?付きあったら、多分俺から離れらんなくなると思う」


「だから~、付き合わないってば」


「わかってるって。言ってみただけ」


「も~、いつもそんななんだから…。ホントに好きな子ができたときに、信じてもらえなくなるよ?」



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