【完】君しかいらない
「これ…使って?」


「…え」


突然、目の前に差し出されたタオルハンカチ。


見れば、最近塾で話すことが多くなった、司が俺のすぐ側に立っていた…。


…いつからいた!?


ギョッとしながらも、もちろん顔には出さない。


平静を装いながらその手を拒んだ。


「いいって…」


「あっ、ごめんね!?嫌だよね、あたしのなんて」


泣きそうな顔になってるし、ホントに今はタオルで顔を拭いたい気分だったから、


思わずタオルハンカチを受け取った。


「…サンキュ」


「ううん!?あたしの方こそ、ありがとう!!あたしのハンカチも幸せ感じてると思う」






…意味わかんねー。


< 848 / 1,444 >

この作品をシェア

pagetop