コイン★悪い男の純情
 チケットを求めると、3人は早速UMJ内へ。
 そこは、まるでアメリカだった。

 「わあ~い。わあ~い。わあ~い」

 ぬいぐるみのウッドパッカーと、シュロックと、エラモが、3人を熱烈歓迎。

 シュロックがふざけて勇太に後ろから抱き付いた。

 「ヒュウワ~」

 勇太が、嬉しい、楽しい、怖いをミックスジュースにしたような悲鳴を上げた。


 淳也は悲鳴を上げている勇太を、デジタルカメラでパチリ。

 「まあ、淳也さんたら。もうパパみたい」

 かんなが嬉しそうに小さな声で呟いた。

 日曜日のせいか、UMJ内は、どこも人で混雑していた。

 何度かUMJに来た事のある淳也は、地図を片手に勇太が喜びそうなハリウッド・ジェットコースター、スパイダーXに二人を案内した。

 どちらも超満員。

 「ジェットコースターに乗りたい。ジェットコースターに乗りたい」

 駄々をこねる勇太をなだめて、淳也は次にジェラシックワールドへ。そこも満員ではあったが、前よりはずっと増しだった。


 「よし、ここで待とう」
 「面白そうね」

 「やったあ」


 勇太もかんなも嬉しくてはしゃいでいる。
 30分ほど並んで、3人はいよいよ館内へ。





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