恋する刑事(デカ)~君のハートに狙いをつけて~
私は重い瞼を開けながら、身体を起こした。



カチャカチャという金属音が静寂の部屋に響く。



「何だ…ガキかぁー」



低く、くぐもった男の声。



満月の月が頃合に部屋の窓に月光を差し込める。




紫色の二つの瞳が私を凝視している。



「ガキを殺す趣味はない…生かしてやる…」



「!?」

殺す!?

その不穏なワードが私の眠たいキモチを奪い去った。



男は踵を返して、部屋を出て行った。
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