【d.p】
彼女の苦しみと痛み
彼女はとても苦しんでいた。

悩みの原因は、1つは体のこと。

女性ならではの苦しみと痛みを、彼女は酷く嫌がっていた。

それは生理という、女性なら誰もが逃れられないもの。

人によって個人差があるのが恨めしい。

毎月ちゃんときていても、全く体調を崩さない人はいる。

けれど彼女は違った。

頭痛や吐き気、関節の痛みに発熱。腹痛や悪寒、消化不良や食欲減退と、症状が酷かった。

特に貧血は手に負えず、漢方薬や食生活で何とか改善しようとしたものの、全てはムダな努力となってしまった。

なので彼女は産婦人科に行き、痛み止めを飲む生活を送っていた。

特に生理が始まる一週間前と、なっている一週間の合計二週間はほとんど動けないほど、症状は悪化する。

何も飲めず、食えず。そして起きていることも寝ることすらも苦痛に感じる日々を送る。

そんな体質を持っているせいで、ロクな学生生活、社会人生活は送れていなかった。

世間一般では病気として認められていないので、生活するのも困難だった。
< 2 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop