摩天楼Devil
――年下、かな?


「どうも、篠山駿と言います。篠山慶造の息子って言えば分かるかな?」


「ああ、あの……」


篠山慶造の会社は、かつてはこの神崎不動産の傘下だった。


が独立し、ホテルまで経営を始めたと聞く。

その関係で、海外に行ってたと聞いていたが。


「今年、帰国したんすよ」


「そう。以後、またお目にかかるかもしれませんね。よろしくお願いします」


「堅苦しいの嫌いなんだって。普通にしてて。俺なんか、まだ17のガキっす」


年下と分かっても、話し方はなぜか不快じゃなかった。


「シンデレラボーイ、って言われてもいいじゃん。要は、今後どうするか、でしょ。ただのバカなら、会社潰しちゃうって」


しれっと、彼は言う。


「だな」


「お、レイさん。相変わらず、美しいねぇ」


壁側で、どこかの夫人と談笑してるレイさんを、篠山駿が見る。


「レイさんのことも知ってるんだ?」


「昔、1、2回会っただけだけどね。美人だなぁ、って。ま、俺には姫がいるから」


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