これが恋だとするならば・・・
ある日。


私は一人の美少年に出会った。



そりゃあ、

生きる絵画ともいえる男に

胸をときめかせるのは

乙女の自然な流れだ。



しかし、


3分も立たないうちに、


私は

彼に

≪惚れた≫

といわれた。


≪名前教えて?≫

私の名前も知らないくせに

告らレタ。





私は


目の前の怪しい人間を
『変人王子』と名づけた。



王子の皮を被った変人だ。
乙女の敵だ。



まぁ『変人王子』も


どんどん格上げされて『変態王子』になり、


今では『天然の変態』と王子でもなくなったけれど・・・。




私は

憧れの初告白を


変人な彼に奪われ、


私は2日間、

凹みに凹みまくった。





きっと流れ的には
あんな告白、
罰ゲームか詐欺かの類。


勢いだけの
告白だろうと
私は思っていたんだが、





それにしては
あまりにシツコイ。



チュッパチャップスで、
私を餌付けようとしたり、


朝っぱらから私を待ち伏せしたり、


ストーカーもビックリな
スピードで教室まで私をつけてきたり、


山田君のさり気ない告白も
あっさりとぶっ潰したり、


おまけに、
ミキちゃんには
変人同士といわれるし、


しかも1年生のクラスに
私以上に馴染んでいるし、


そして何を思ったのか、

白鳥がどうたらとか話し出すし・・・。







マトモじゃない。





そう。

何もかも
普通じゃなかった。




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