Purewhite Devil

大切な人

この時期の日中の太陽は、室内から見ているだけで暑苦しい。


節電の影響でたいして涼しくない教室。


だけど外の気温に比べればだいぶマシ。



「やっと明日から夏休みだねっ」

「そうだね。宿題山盛りだけど」

「夏休みが終わる数日前に慌ててやっちゃうパターンだろうねぇ」



今日は終業式で午後は授業がなく、お昼で解散だ。


優樹菜はほぼ毎日徹先輩と会うらしく、今から楽しそうに笑っている。


私はどうなんだろう――。


家にお邪魔して、あんな風になってギクシャクしてしまうと思ってた。


でも望先輩は何事もなかったかのように、優しく接してくれる。


いっその事フってくれれば――なんて思った私がいた。


自分の身が危険だと、人ではない者たちにいくら忠告されようと、望先輩の傍から離れられないでいた。






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