Purewhite Devil

混ざり合う心

少しずつ白い靄がかかってきた。


ガブリエルや部屋の中がだんだんと消えていく。


そして真っ白な光を抜けると、白い天井が見えた。


何か背中が痛い。


それに冷たい。



『やっとお目覚めかな?』



声のする方に顔を向けると、中性的で年齢不詳な人が立っていた。


誰?



「目覚めたってーー?」

『今の自分の状況を見てごらん。ずぶ濡れだろう?ガブリエルの眠っているところに落ちたんだよ』



そうだ。


私、実を取ろうとして落ちたんだ。



「貴方が助けてくれたんですか?」

『そうだよ。今君に死なれては面白くないからね』



私は痛む体を起こし、目の前にいる人を睨んだ。



「あなた誰ですか?」

『私?私は皆に神と呼ばれる存在だよ』

「神さ、まーー?」



目の前にいる男か女かも分からないこの人が神様?


嘘でしょーー。



「どうしてガブリエルにこんな酷い事をしたんですか!?」

『彼女が望んだ事だ』

「望んだ!?そんな筈ないッッ」

『愛するものが居ないこの世界にいたくはないと言った。核と器を直ぐに消し去る事も出来たが、皆の強い希望によりそうはしなかった』





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