モノクロ*メランコリック


だけど、飽きれば容赦無く捨ててしまう。


そのせいで一部の女子からは嫌われているけれど、私は彼女のそういうところも好きで一緒にいる。

幼馴染であるということを、抜きにしても。


好きっていうか、別に男癖が悪かろうが構わないっていうか。

私がこんな性格だから、少し癖のある子のほうが一緒にいて居心地がいいのかもしれない。


りさは黒に近い茶髪のボブを揺らして、無言で携帯を触っている。


戸田くんが「宮部さんも、甘いもの好きなの?」と笑いかけるけど、返ってきたのは「…別に」というつれないものだった。


ああっ、戸田くん負けないで!


高橋くんと話しながら、戸田くんに心の中でエールを送る。

けれど、当人はその冷たい反応にハートをもっていかれてしまったらしく、顔をにやけさせていた。戸田くんがマゾに目覚めそうで怖い。

りさったら、罪深い女だわ。でも、わかるわよ戸田くん。

りさのあのツンとしたかんじ、ハマるのよね…。


< 18 / 361 >

この作品をシェア

pagetop