モノクロ*メランコリック
「ミアちゃん、やってくれるよな?」
委員長が、ニコニコとこちらを見てくる。
その視線は期待でいっぱいで、私はもはや「…うん」と返事する他なかった。
*
「…その割には、嬉しそうね?」
一週間後の、帰り道。
もらった台本に目を通しながら、ニヤニヤしてしまう。
そんな私を、りさは苦笑いで見てきた。
「嫌だったんじゃないの?」
「嫌だなんて、一言も言ってないわよ。私はこの一週間、台本が完成するのを心待ちにしてたんだから」
…だって、ねえ?
クラス劇とはいえ、主役よ、主役。
しかもお姫様!
みんなさすがだわ。わかってる。私の扱い方。
やっぱりそうよね、お姫様といえば、私がするしかないわよね?
ふふふ、そーんな期待されちゃったら、頑張るしかないじゃない。
やってやるわよ、白雪姫。
とことん可愛く美しい、白雪姫を!!