モノクロ*メランコリック


…なんだか、彼も戸惑っているように感じた。

私に、っていうのもあるし、自分自身にも、って感じ。



「………」



そこまで考えて、またため息をつく。


……もうやだ。

わかんないわ、わかんない。

りさの言ってた通り、シロの頭の中ブラックホールすぎだわ。未知の領域。誰か解明してきて。


そんなことを思いながら、シロのことを考えるのをやめて、ふと黒板に目を向ける。


するとそこには、『姫宮美愛子』の名前があった。

………ん?



「…とゆーことで!一年二組のクラス劇は、ミアちゃん主演で『白雪姫』に決定でーーす!」



……えっ。

ええええーー!?


嬉々として言い放った委員長を、凝視する。

私の周りでは拍手が巻き起こって、もう手遅れなんだと悟った。


私が、ぼーっとしてる間に!

まさかの主役になってたなんて…!


てゆーかみんな、私の意見ガン無視ね!?ぼーっとしてた私が悪いのだけれど!




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