モノクロ＊メランコリック

「…………」


なかなか返事をしない私に、花凛ちゃんの瞳が不安げに揺れる。


「ミアちゃん、今彼氏いないよね？好きなひととかも、いなかったよね…？」

「…うん」

「じゃあお願い！ミアちゃんは、そこにいるだけでいいから。あとはこっちで盛り上げるし。お礼もあとでちゃんとするし！」


…ていうかコレ、NOっていう選択肢はないわよね。

私が行かなかったら、きっと花凛ちゃん達は悲しい思いをする。

非常に面倒だけれど、可愛い女の子のためだもの。

仕方ないわ、参加しましょう。


「……うーんと、わかった。行くよ」

「ホント！？」

「うん」

「ありがとー！マジミアちゃん大好き！」


そう言って、ぎゅーっと抱きついてくる。

全くもう、調子いいんだから。


私は花凛ちゃんに笑いかけながら、合コンかぁ、なんて他人事のように考えていた。