モノクロ*メランコリック
「美愛子、好きだよ」
そう言って、私のふわふわの黒髪にキスを落とす彼。
好きだなぁ、とぼんやり思った。
…シロ。
終わりなんて、来ないわ。
きっとこの先、私もシロも、何度も何度も不安になるけど。
それでも大丈夫って、思えるの。
私達だからこその、信頼じゃない?
私は、シロしか考えられないから。
シロも、そうだったらいいな。
…まっしろな純情も、まっくろな独占欲も。
混じって絡んで、モノクロになる。
*
それからシロと別れて、それぞれに文化祭を回った。
りさに根掘り葉堀り訊かれて、私は文化祭どころではなかったけれど。