モノクロ*メランコリック


私も、彼の背中に手を回す。

その身体に身を預けて、私は目を閉じた。


「…ねえ、シロ」

「ん?」

「不安になったら、すぐ言ってね」

「…うん」

「離れたいって言っても、私は簡単に離してあげないわよ」

「うん。…それは、どっちかっていうと俺の台詞な気がするけど」

「どうして?」

「たぶん束縛すごいよ、俺」

「!?」


思わず顔を上げて彼を見ると、「冗談」と言って笑った。


「けど、独占欲強いから。窮屈に感じるかも」

「…わ、私だってそうよ」

「へえ。なら嬉しい」


嬉しいの!?

なんだか彼の愛の深さを見た気がして、ちょっと驚く。

えーと、これは…あ、愛されてるってことでいいのよね。ええ。そう解釈するわ。



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