甘くて切なくて、愛おしくて



昨日、飲み会の事を話すと加賀見は胸を叩いてそう言った。



任せてもいいのか悩む俺を、あいつは“大丈夫です”と返してくれた。



そして別れ際に言った。



ちょっとした軽口のつもりだった。


“お前、同情してんのか、俺達に”


でも加賀見は俺の目をまっすぐ見て答えた。




「同情なんかじゃないです。本当に力になりたいから、
だから関わっちゃうんです」



初めて、だった。


頼りにする人も今までいなくて。


二人でやってきた俺達に初めてかけてくれた言葉だった。



その言葉に、初めて俺は救われたような気がした。


同情の言葉だけじゃない、

今まで何度も同じ言葉を言ってきたやつとは違う、と。


「沢城、先生?」


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