音コイ
「あやちゃんお疲れ様ー!」

掃除をやり終えて
買い物に行こうかな
なんて考えていたとき。


眼鏡をかけた
優しそうな男の人が入ってきた。


「あ。広瀬さんこんにちは。」


広瀬さんは瀬納さんの担当者さん。


まだ3回しか会ったことないけど
いつも優しくてすごくいい人なの。


瀬納さんもそうだったらいいのにとか
思ったりしてるのは内緒だけどね。


ピーンポーン

例のインターホンを鳴らし
広瀬さんは部屋の中に入っていく。


いつもならそこから1時間ぐらい
部屋からは出てこないんだけど
今日はちょっと違うみたい。

2人とも部屋から出てきて
リビングの椅子に腰掛けてる。


「あ。コーヒーいりますか?」


私がいてもいいのかは分からないけど
とりあえずコーヒーを淹れるぐらいだったら
怒られたりしないよね?


「ごめんねあやちゃん。
お願いできるかな?」


「全然いいですよー。」


私の仕事が増えるのなら
それほど嬉しいことはないわ。


いつもの仕事量であのお給料は多いもん。


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