音コイ
「な、名前...
下のですか?」



「...綾萌いつまでも呼ばない。
俺呼んでるのに...」



「で、でも雇い主さんなのに!!」


「契約内容違反?
謝ったの形だけ...か?」


どうにか逃げようとしたって
行く手はどんどん阻まれて。



「っと...がく..さん。」



「ん?」



「斗岳さん!!」





とうとう言わされてしまった。




「ん。上出来。
綾萌いい子いい子。」


そう笑う瀬納さん、
じゃなくて斗岳さんはすごく嬉しそう。


そんな綺麗な顔で笑うなんて
反則だよ...


思わずどきどきしちゃう。


「綾萌!!」


「...はい..」


「仕事ひま?」


「はい...」


「じゃぁ...部屋」


ほら。


幸せな笑顔に魅せられたまま
上の空で答えたりするから。


思わず部屋に入っちゃった。




なんか流されてるなぁ私。


















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