八重歯のあの子

別れと出会い



「えッ・・・、本当に?」

曇りの土曜日。

私はえりの家の部屋ベッドに横たわって話を聞いていた。

「・・・うん。

 男子校の人なんだけどね。

 昔から仲良くて・・・。

 でも、あの人事故のこと、少しずつ忘れていけばいいって。

 忘れちゃいけないけど・・・、

 楽にしてくれるって、言うの」

えりは、顔を真っ赤にして言う。

どうやら、えりに本気で好きな彼氏ができたようだ。


良かったじゃん、えり。


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