新撰組蝶乱




土方が煙管の煙を吐きながら言った。




その様子を、不知火がけむたそうに見る。




『そこでな。私は考えたんだが、誰か一人を決めてそいつを優先的に護るのはどうかな!』




さも名案だと言うように、得意げに胸をはる近藤。




その言葉に、




『何、当たり前のこと言ってるんですか。そんなん、近藤さんに決まってるでしょう。』




顔は穏やかだが、口調は完全に呆れた沖田が発言した。




『頭がいなくなっちゃったら、元も子もないですよ。』




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