新撰組蝶乱




しかし近藤は、




『いや。私はトシにしようと思っとる。』




『…は?』




近藤の言葉に、一番驚いたのは土方だった。




眉をひそめて、抗議の声をあげる。




『なんで俺になるんだ。ここは総司の言う通り、近藤さん、あんただろうが。』




そう言って、また新しいのを吸おうと土方が手を伸ばした煙管は、




『おま…っ!何すんだ、てめェ!!』




一瞬のうちに、不知火によって奪われた。




< 29 / 44 >

この作品をシェア

pagetop