Quiet man
気にするまでもない。


隣の男は

シレっとしてノートを手に

何か書き物をし出している。


関東人ってクールと云うか

悪く云うたら

ツンとしてると云うか。

そ、田舎もんの偏見。


見た所、あたしよりずっと年上。

発しているオーラは

"俺に構うな"。

昔の誰かさんみたい。

苦手なタイプかも。


ま、

それも後三時間ぐらいの事やし?


寝よ。





・・・・・今何時?





ちょっとだけ

携帯の電源入れて時間見た。

ああ、結構長いこと寝てたわ。

後もうちょっとしたら

着くみたい。



隣の男も

ヘッドホン耳に着けたまま

瞼を閉じて・・眠ってる?


彼を起さん様に

そっとトイレに向った。


新幹線のトイレは嫌い。

けど、我慢も出きひんし。


携帯をポケットに

しまい込んだ男性と入れ違う。


どっか行ってくれて良かった。

こればっかりは

落ち着いてしたいもん。



「・・・。」



用を足し終わってホッと一安心、

せやけど、

案外、外の音って響くよなぁ。

いちいち

ドアの開く音とか解るんやし。





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