Quiet man
俺は気持ちの整理も、理解も
してやらないまま酒を呑んで
自宅に帰った。
彼女が居てる訳ないんだ、
何しようと俺の勝手なんだから。
「良幸?」
マンション入口で声に振り向く。
「・・何してる?」
牧美津子が会社帰りかスーツ姿
で俺に近寄ってきた。
「長い事留守してたのねえ?
あの日、万年筆忘れたから電話
してたのに。わ、お酒臭い。」
「じゃ、ご勝手に。」
いつも面倒臭い女だと思い、
やっぱり部屋は真っ暗だった
部屋に灯りを付けて
勝手にそれを見つけさせたのだ。
「ふう・・。」
「ちょっと飲みすぎた?」
「まあね」
「冷蔵庫から何かとろうか?」
「悪い」
俺はソファに寝そべるとシャツ
のボタンを外した。
暑くて敵わなかったんだ。
「はい、お茶があったわ」
「サンキュ」
ソファに腰掛け、俺の情けない
ザマを美津子はジッと見ている。
コップの中の冷たい麦茶を音を
立ててゴクゴクと飲み干す俺を。
「・・彼女は?」
「え?用事?」
「ああ、いや別に・・」
俺も気になったので彼女の部屋
を覗いた。・・・これは夢か?
ベッド以外、何もない。
オマケに・・そのベッドの上に
あの、水色の小箱と指輪・・。
今回は置手紙もないらしい。
してやらないまま酒を呑んで
自宅に帰った。
彼女が居てる訳ないんだ、
何しようと俺の勝手なんだから。
「良幸?」
マンション入口で声に振り向く。
「・・何してる?」
牧美津子が会社帰りかスーツ姿
で俺に近寄ってきた。
「長い事留守してたのねえ?
あの日、万年筆忘れたから電話
してたのに。わ、お酒臭い。」
「じゃ、ご勝手に。」
いつも面倒臭い女だと思い、
やっぱり部屋は真っ暗だった
部屋に灯りを付けて
勝手にそれを見つけさせたのだ。
「ふう・・。」
「ちょっと飲みすぎた?」
「まあね」
「冷蔵庫から何かとろうか?」
「悪い」
俺はソファに寝そべるとシャツ
のボタンを外した。
暑くて敵わなかったんだ。
「はい、お茶があったわ」
「サンキュ」
ソファに腰掛け、俺の情けない
ザマを美津子はジッと見ている。
コップの中の冷たい麦茶を音を
立ててゴクゴクと飲み干す俺を。
「・・彼女は?」
「え?用事?」
「ああ、いや別に・・」
俺も気になったので彼女の部屋
を覗いた。・・・これは夢か?
ベッド以外、何もない。
オマケに・・そのベッドの上に
あの、水色の小箱と指輪・・。
今回は置手紙もないらしい。