Quiet man
「ゴメン。」


「何でよ、謝らんだって・・。

でもフツウ、あんな事云う???」


「隣の風俗嬢だ。

声・・、解んなかった。」



前に一度、

キャミソールだけの姿で

インターホンを押し、図々しく

醤油を借りに来た事がある。



「職業柄、

そう云う事にオープンなんや?」



神足が心配したほど

彼女は気にしてはいない様だ。

彼を見上げてケロリと納得してる。



「しまったなぁ、もー・・。

神足さん、"我慢しないで"って

云うんやもん。つい・・。」



和祇は何を思い出したか、

赤い顔で

小さくボヤいたりしてる。


そりゃあ・・、

男としては×××××でしょ。


アノ可愛い声が、

アツくて甘い息が

俺のアドレナリンを

沸かせるワケで・・


なんて思ってみたり。



「いや、そう云われると・・。」



こっちまで

夕べの彼女を思い出して

赤面しそうな顔を片手で覆う。



「フフ、今度から気ぃつけよっと。」



神足はキョトンとなる。

最悪の場合、

引越しを覚悟したと云うのに。


勿論、彼女を守る為にだ。




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