“俺の女”



さっき‥



「‥やめてよ。
話しかけてないで‥」



話してるのヒロさんに
見られてるよ、きっと



男、店長以外に
恵太くんしかいないし
バレてるでしょ完全に。



「きついなぁ〜!!
あ、彼氏がいるから??」


「恵太くん‥っ!!」



分かってて
なんで‥?


これ以上あたしを
困らせないで―!!!



笑ってる恵太くんは
あたしから離れようとしない



洗い物も整頓も
片付けも全部付いてくる



これじゃ仲良しじゃん‥?!



ヒロさんに誤解される



「すいませーん。」


「はーい。」



え‥??

ちょっと!!!!



ヒロさんの呼ぶ声に
恵太くんが返事し
テーブルに向かう



「なんでしょうか。」


「コーヒーお代わり。」


「かしこまりました。」



普通の接客のはずなのに
怖いんですけど二人共



あたしは聞こえた注文を
急いで作る


そして持って行こうとしたら
案の定、恵太くんに
奪われた



「お待たせしました。」


「……お前、俺に
挑発してんの?」


「はい?普通ですが?
何かご不満でも…」



やばいよ…

ヒロさんの顔色が変わった

あたしはただ
遠くから見てるだけ
今あそこに行ったら
余計グチャグチャだもんね


それにあたしも
他のお客で忙しいし




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