初恋タイムスリップ(成海side)
教室に入ると、
教室の後ろに、美音と女バスの子の前に、
前野が仁王立ちになっていた。
「おはよう、美音」
俺は、美音の頭をぽんっと撫でて、
自分の席の方へ歩いた。
「み、『美音』だって!どういうこと!
成海くん!」
前野が追いかけてきた。
俺が、席について、バッグの中から教科書類を出していると、
前野が机をバンとたたいて、前に立った。
「私、許さないって言ったよね。
どういうこと。
付き・・・まさか桜木さんと付き合っているの!?」
俺は、バッグのファスナーを締めた。
「美音は、俺の彼女だよ」
「え・・え!!」
「前野。
お前、美音を傷つけるようなことするなよ。
大切にしたいと思っているんだ」
前野は、真っ赤な顔をして、
俺の前から去っていった。