泣き虫forest

苦い思い出



私には、小さい頃に苦い思い出がある。






それは、



ある日、1人で外で遊んでいたら2人の男の子が縄と木の棒を持って来たの。





私、怖くて逃げたの。




でも、男の子には大抵かなうはずがなく呆気なく捕まって髪の毛を引っ張ったり縄で叩いたり木の棒で叩いたり。





痛くて痛くて、




叫んだら





お母さんが来てくれて私の手をもって一緒に逃げたの。





だけど、木の根っこに足をつまずいて転んだの。






走って逃げたのになお追いかけてくる2人。





転んだ衝撃でお母さんが足を痛めてしまって





それを感じたのか2人は石を投げてきたの。





私たち2人に当たる。




お母さんが私に覆いかぶかって守ってくれたけどお母さんは、もうボロボロ。





お母さんは、もうダメだと思ったのか男の子の1人を見る。





目が合った瞬間、お母さんの目が赤い光を放った。




みるみるうちに、男の子の1人は、石になる。





残った男の子は、悲鳴をあげて逃げる。





私は、唖然だった。





一瞬の出来事だった。





バタン!





鈍い音が聞こえる。




あっ!!




お母さん!!



お母さんは、最期にこやかに笑った。




そして



最期の一言。



「ごめんね。こんな理不尽な目で。こんな目で生まれてきたくなかったよね…ごめんね。ごめ…」






お母さん!!?







まだ、言い切ってないぢゃん!





私を残さないでよ!




1人だよ…





お母さん!!





お母さん!!





お母さんは、亡くなった。




私には、お父さんもいない。




お父さんは、私が生まれる前に亡くなったという。






私、これから1人...
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