恋想曲 ~永遠の恋人へ~
朝早くに目が覚め、サブローに会いに行った。


「サブロー、おはよう」



太陽の光がカーテンの隙間からサブローを照らす。


サブローに触れると、日向ぼっこをしてるみたいに温かい。



サブローの体をそっと撫でても、サブローは耳を動かすことすらしなかった。




走ることが好きだったサブロー…



遠い旅に行ったんだね…。






遠い遠い旅へ……









「ありがとう…サブロー…」



もう目を覚ますことのないサブローを、


そっと抱きしめた。





いつも一緒にいてくれたサブロー。



毎日学校から帰ってくる私を待っていてくれたね。



雨の日も、雪の日も、

私の足音を聞くと、小屋から出てきてくれたね。



私が散歩をさぼっても、

サブローは体中で喜んで次の日の私を受け入れてくれたね。



サブローと歩いた散歩道。



サブローのお気に入りの木の下。



サブローの好きなおやつ。



サブローの温もり、優しさ…。




忘れないよ。



ずっと、ずっと、

覚えているからね…。




ありがとう



さよなら




サブロー‥‥。






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