恋愛の条件
入社して丸二年を迎えようという頃……

丁度全てのことが重なってしまった。

3月に近づくにつれ、奈央は、修一の様子がおかしいことに気付いた。

一切人を寄せ付けず仕事に没頭したかと思えば、夜中に急に奈央を呼び出し、朝まで飲んで、酔いつぶれる。

荒れている様子はなかったが、苛々していることも多く、空気がピンと張りつめていた。

奈央に対する態度も少し変わった。
もともとスキンシップが多い男だったが、特にひどくなった。

「1月に女と切れた」と聞き、あぁ、欲求不満なんだ、と納得した。

新しい彼女を作らず、自分に甘えてくれることが、嬉しくて、奈央は無防備だったのかもしれない。

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