恋愛の条件
奈央には修一の意図することが理解できなかった。

3年前に手を出して軽く捨てた女に今になってまた手を出す修一が。

彼なら他に女はいっぱいいるだろう、自分でなくとも喜んでついていく女が……

自分である必要なんてない。

奈央は自分にそう言い聞かせた。


(もう、ほっといてほしい……)


奈央は修一につけられたキスマークをそっと指でなぞる。


(どうしてこんな痕を残すの?)


考えても虚しくなるとはわかっていたが、答えの出ない迷路にどんどん嵌っていくように修一のことが頭から離れなかった。


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