雨の中にたたずんで
「きれいになったな・・・」


20歳になった私を見て、先生がつぶやいた。

驚いた私を見つめる先生の瞳は、熱く潤んでいて

その日はそのまま先生と夜を過ごした。



「あれからずっとキミのことを思っていたんだ」


その日の夜に告げられた言葉に、私は思わず泣いてしまった。

そして、20歳になった記念にと小さなダイヤモンドのネックレスをプレゼントしてくれた。




先生の手で1枚ずつ服を剥がされて、素肌に纏ったダイアモンドは何よりも輝いていた。




「今さらかもしれないけど、俺とつきあってくれないか」


そう言われたのは、一度二人で登りつめてからだ。

小さくうなづく私に先生はいとおしそうに何度もキスをくれた。

その日のことも私にとってはすごくすごく大事な思い出で

今思い出しても、胸がきゅっと締め付けられる。




なのに・・・
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