雨の中にたたずんで
卒業式の日

優一さんに抱かれた私は、泣きながら走って学校を出た。

どこをどう走ったのかわからないけど、とにかく悲しくて

信号なんて全然見てなかった。




「危ない!!!」



そう言って、私を後ろから引っ張ってくれた。

あの時の中学生。











「・・・・あの時の・・・」







見上げる優輝くんの顔があの頃の幼い優輝くんと重なる。
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