ボクらのオキテ
「迷子なの...?」


その問いに、ニャー、という返事。


猫に近寄って、
首の後ろを撫でてみた。


人懐こいその猫は、
私の手から逃げたりしなかった。


「そうか、迷子か...。
私も、迷子なんだ。仲間だね。」


どうすれば良いか分からない。


波留を引きとめればいいのか、
引き止めてはいけないのか。


私はどっちの味方をすればいいのか。


どうやって、
元の生活に戻ればいいのか...。


「分かんないんだ...
戻れなくなっちゃったんだ...」


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