ボクらのオキテ
少し歩くうちに、
深夜の公園に来た。


誰もいない。


でも、ここは灯りが点いていた。


なんとなく、
明るい方へと来てしまった。


明るい所なんて、
必要ないのに。


暗いままで良かった。


そうやって、
周りの闇と同化していれば良かった。


ニャー...


猫の鳴き声がした。


周りを見渡せば、
公園のベンチの下に、
赤い高そうな首輪をした猫が一匹、こっちを見ている。
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