小さなあいつと大きなあたし。



「てかその春くんって何…?」




「良いあだ名でしょ?ね、春くん」




「えっ?あ、まぁ…」




春くんって顔してるかな…。




「春くんってイケメンだよね♪」




「そ、そう?」




薫ちゃんと小学生が仲良く話してる間に鮎美ちゃんにこっそり話しかける。




「ねぇ鮎美ちゃん」




「んー?鮎美でいいよ。どした?」




「薫ちゃんって男装した女の子…なの?」




「えっ?違うよ。薫ちゃんは男の子。ようはオカマ。」




あぁ…やっぱり。




「自分は女だって思ってるけど学校側が男なんだから男用の制服を着なさいって言われたから仕方なく着てるんだって」




「へ、へぇ…」




そんな裏事情があったのか…。




「それより沼田くんってカッコいいよねー」




「えっ、どこが?」




「まつげ長いし茶髪似合うし」




こっそり小学生の顔を見る。




切れ長の目に長いまつ毛。




ちょっと茶色のストレート。





なんか初めてちゃんと見た気がする。




…否定は出来ない…。




「まぁ…カッコいいかもだけど…ちっちゃいじゃん」




「あぁ…まあねー。てか薫ちゃん多分春くんのこと好きだよ」




「まじ?」




確かに…。




なんか薫ちゃんが小学生を見る目がキラキラしてる気がする。




「おい、そこの2人。さっきから何をコソコソしてんだ?」




「別に…なんでもない。ね、鮎美!」




「うん」




勢いよくドアが開いて担任が入ってきた。




「おら、HR始めるぞ」




「じゃあ席戻るわ。また後でね」




そう言い残し鮎美が自分の席に戻っていった。




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