裏切りの足音
マカはリウの後ろに回り、車椅子を押した。
「悪いねぇ。次期当主様にこんなことをやらせちゃって」
「悪態つくぐらいなら、来るな。そもそもお付きの者はどうした?」
リウは本家寄りの血筋な為、付き人が何人かいて、リウの身の回りの世話をしていた。
「今日は僕一人。マカに会いたくて」
「そりゃどうも。だが電話の一本ぐらい、入れてほしかったな。私が家にいなかったら、どうするつもりだった?」
「あっ、それは考えていなかった!」
本気で今気付いたという顔をしたリウ。
マカはため息をついてしまう。
今、リウは中学三年生。
本家の地元の中・高が続きの私立の学校に通っている為、受験はないものの、こちらへ来るほど暇ではなかったはずだ。
「悪いねぇ。次期当主様にこんなことをやらせちゃって」
「悪態つくぐらいなら、来るな。そもそもお付きの者はどうした?」
リウは本家寄りの血筋な為、付き人が何人かいて、リウの身の回りの世話をしていた。
「今日は僕一人。マカに会いたくて」
「そりゃどうも。だが電話の一本ぐらい、入れてほしかったな。私が家にいなかったら、どうするつもりだった?」
「あっ、それは考えていなかった!」
本気で今気付いたという顔をしたリウ。
マカはため息をついてしまう。
今、リウは中学三年生。
本家の地元の中・高が続きの私立の学校に通っている為、受験はないものの、こちらへ来るほど暇ではなかったはずだ。