私と彼と彼とmusic

俺は少し離れたところにあった自販機で
ホットココアを買い、
少女のところに戻り、
「はい。」と渡した。


なかなか受け取らないから
「別に、毒とか入ってないよ?」
と俺が笑うと

少女はおずおずと俺の手からココアを受け取った。

「座る?」

俺が横にあるベンチを指差すと
こくんと少しうなずいた。

――小動物みたいだな。

飲むと、少し落ち着いたようで泣き止んだ。
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